将棋の藤井聡太叡王(えいおう)(21)=名人・竜王・王位・王座・棋王・王将・棋聖と合わせ八冠=が20日、甲府市で指された第9期叡王戦五番勝負(不二家主催)第5局で挑戦者の伊藤匠(たくみ)七段(21)に敗れ、シリーズ2勝3敗で叡王を失冠した。終局後の一問一答は次の通り。
- 藤井聡太叡王が初失冠、八冠独占崩れる 伊藤匠七段が初タイトル
- 八冠独占を崩した伊藤匠・新叡王、裏返しのパズル解く特殊な記憶力
- 藤井聡太八冠が失冠、一時不調が影響 「強さに陰りはない」の声も
――伊藤匠・新叡王に。角換わりになり、午前中の進行は?
△4九角と打つまでは考えたことがある局面だったんですが、かなり陣形差がある展開なので、こちらが神経を使う展開かなと思っていました。△7五歩のときに同歩としたのですが、「△3六と」も考えるべきだったかと思います。
――▲6六銀直から攻めを受けた
▲6五歩~▲6六銀直の筋をちょっと軽視していて、本譜は通常はまずいかなと思いながら進めていました。
――▲8六歩、△同歩の局面は
手前の▲4六銀から飛車を取られたあたりは、少し自信がないかなと思っていたのですが、具体的にどう指されるか分かっていないまま指していました。
――同歩のあと敵玉に迫る指し方に。成算は
△5九とから△6六桂のところは調子はいいのかなと思ったのですが、具体的にそのあとの手順は分かっていなかったです。
――勝ちと思われたのは
そうですね、うーん……。▲6…